事案の内容
夫が食事中、妻との口論の末、妻の右腕上腕部をつかみ怪我を負わせた傷害被疑事件。
初回接見~依頼後の流れ
初回接見の際、事実関係・認否・身元引受人の有無・職場への連絡の可否等について詳しく聞き、今後の刑事手続きの流れについて説明したうえで、私選で刑事事件契約締結。
接見後、初回接見日の翌日に送検され勾留請求される予定だったため、初回接見した日に以下の業務をした。
1 裁判所・検察庁に対して提出する勾留請求に対する意見書の作成
2 依頼者に上申書を書いてもらう
3 依頼者の身元引受人になってくれる可能性があった弟に連絡を取り、身元引受人の可否について聞き、弟本人に
会い、身元引受書に署名押印してもらう。
4 職場に連絡し、事情を話す
5 依頼者の居住先に関する資料(初期費用の支払いを裏付けるもの)のコピー
翌日の午前中に、作成した書面等をさいたま地裁越谷支部・検察庁に提出。弁解録取手続前に依頼者に接見。
同日夕方頃、勾留請求が却下され、身柄解放。
本事例に学ぶこと
今回、勾留請求却下に向けての活動として特に重要だったのことは、身元引受人を見つけることだと感じました。
依頼者と被害者は同居中で、依頼者は別の賃貸マンションで別居予定だったが、身柄解放日~同マンションに居住するまでの期間内に依頼者をしっかり監督してくれる人を確保する必要がありました。
今回、埼玉県内に依頼者の弟がいたことから、無事身元引受人を確保することができたので安心しました。
また、逮捕されてから勾留決定されるまでの時間がタイトであることから、初回接見時に事実関係等の聞き取りだけでなく、上申書(被疑者から裁判所宛に提出する書類)の作成もするべきです。
今後の流れ
不起訴決定に向けた活動(謝罪文の送付・作成、示談等)
弁護士 時田 剛志
弁護士 安田 伸一朗