はじめに
突然お子さんが逮捕されたら,将来に対する不安や焦り,複雑な気持ちに支配されるのも無理はありません。
警察署における親子の面会は,平日の日中に限られ,職員が同席する中,約15分程度認められるに過ぎず,お子さんと本音で話し合うこともままなりません。
私たち弁護士は,ご家族の方のやるせない気持ちを払拭し,ご家族の日常を取り戻していただくために,尽力いたします。
◆第一に,少年の身柄解放に向けた「初動」が肝心となりますので,速やかに勾留阻止を目指します。
◆第二に,仮に少年の勾留が続くとしても,弁護士接見には上記のような制限がありませんので,少年との「面会」を重ね,少年を励ましながら適切な方向に導いていきます。
◆第三に,少年が社会の中で更生するチャンスを逃さぬよう,被害者との「示談交渉」や少年の「環境調整」に一早く着手します。
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少年事件の流れ
簡単に少年事件の特色や流れをご説明させていただきます。
1 少年事件の特色
少年法は,少年の健全な育成のために,20歳未満の少年につき,成人の刑事事件とは異なる取扱いをしています。
具体的には,少年事件の対象者は,「罪を犯した少年」だけではなく,「罪を犯すおそれのある少年」も含まれます。
そして,全ての事件が家庭裁判所に送致されることが,成人の刑事事件と大きく異なっています(全件送致主義)。
家庭裁判所に送致された少年は,裁判官の判断で,観護措置(鑑別所に収容し心身の鑑別を図ること)や家庭裁判所調査官による調査,さらに少年審判(裁判官が保護観察・少年院送致などの保護処分を決める場)を受けることになります。なお,重大な少年事件の場合,家庭裁判所から再び検察官に事件送致され,成人と同じく刑事裁判にかけられることもありますが,あくまで例外的な取扱いです。
このように,少年の扱いが成人と異なるのは,少年には可塑性(かそせい),つまり,少年が非行から立ち直り,更生可能性が高く認められることがその理由にあると考えられます。
2 捜査(逮捕・被疑者勾留)
少年であっても,成人と同じく,逮捕・勾留されることがあります。
手続の流れは,、「刑事事件の流れ」で述べた内容と大きく変わりません。
ただし,少年特有の問題として,その未熟性ゆえに捜査官の誘導に迎合しやすく,身柄拘束が心身に悪影響を及ぼすこともあるため,成人と比較して,勾留の判断は厳格にされる傾向があります。
少年を勾留する場合には,成人と同様,罪証隠滅のおそれや逃亡のおそれなどが必要となるほか,「やむを得ない事由」がなければなりません。
弁護士が,この段階で選任された場合,裁判所の勾留決定に対する準抗告などの身柄解放に向けた活動を行うことが可能となるほか,被害者との示談交渉を進めることも可能になります(被害弁償が講じられたからといって,少年院送致を避けられる保証は必ずしもありませんが,少年審判の結果に有利な影響を与えることは間違いないと考えます)。
3 家庭裁判所送致
少年事件の場合には,全ての事件(在宅を含む)が家庭裁判所に送られます。
捜査段階で勾留されていた場合には,少年の身柄も家庭裁判所に送られることになります。
家庭裁判所の裁判官は,送られてきた記録や少年との面談を基に,少年を鑑別所に収容して調査・鑑別を行い保護するという観護措置を行うかどうかを決めます。
観護措置がとられた場合には,原則として4週間程度は鑑別所に収容され,その期間内に少年審判の日程が定められることになります。
4 少年審判
少年審判は,少年の処遇(保護処分)を決めるための場です。
大きく分けて,①少年院送致,②児童自立支援施設等送致,③保護観察,という三つの処分が考えられます。
また,保護処分を保留して一時的に自宅に戻して様子をみる「試験観察」や,刑事処分が相応しいとして保護処分を行わない「検察官送致」などもあります。
付添人(※少年審判では,「弁護人」ではなく「付添人」といいます)弁護士は,あらかじめ少年の処遇に関する意見書を裁判所に提出するほか,審判に出席し,少年や親御さんにご質問を実施します。また,事実関係に争いがある場合には,証人尋問を求めるなどして,法律の専門家として無実を主張します。
検察官送致や少年院送致を避けるためには,信頼のおける付添人を,早い段階で選任することが極めて重要です。
少年審判の結果は,少年のその後の人生を左右する判断といっても過言ではありませんので,付添人を選任するかどうかも含め,ぜひ一度,ご相談(初回30分無料)にお越し頂ければと思います。