逮捕に引き続き、勾留された場合の身柄拘束期間は最大で20日間です。
裁判官が勾留の決定をすると、まずは10日間の身柄拘束がなされることになります。また、勾留は延長が可能ですので、10日間に引き続いてさらにもう10日間、勾留される可能性があります。この間は、警察署の留置施設に寝泊まりし、連日の取調べを受けることになります。

弁護人がこの段階で選任される場合のメリットは、前に述べたのと同様に、身柄が解放される可能性が高まることと、今後の刑事手続をできるだけ有利に進めるための助言を受けられることです。

当事務所の刑事弁護チームでは、お仕事や学校などの都合上、速やかに社会復帰する必要のある場合には、裁判官の勾留決定に対し、積極的に異議を出すことにしております(これを準抗告(じゅんこうこく)といいます)。

そうすると、勾留の判断が正しいかどうかについて、裁判所が再検討をして、その結果、釈放にいたることもあります。
また、もし接見禁止(弁護人以外の面会を認めないこと)が付いていた場合には、ご家族の方から、接見禁止の一部解除を求められることがあります。弁護人は、裁判官に対して、家族との接見を禁止する必要性がないことなどを説明します。その結果、接見禁止の解除が認められ家族と面会することができるようになった事例も少なくありません。